さつまいもといったら食物繊維をはじめ、栄養が豊富に含まれているイメージがありますが、食べ過ぎると起こるデメリットなどはあるのでしょうか?
さつまいもを食べ過ぎるデメリット、さつまいもの効能や効果的な食べ方、さらに「さつまいもダイエット」のやり方についてもまとめています。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
さつまいもは健康に悪いの?
さつまいもは「健康に良い」というイメージがありますが、一部では「健康に悪い」という声もあります。
結論から言うと「食べ方や量を間違えると体に悪影響を与える可能性がある」というのが正解です。
なぜなら、さつまいもには豊富な栄養が含まれている一方で、炭水化物(糖質)が多く、食べすぎると逆効果になってしまうからです。
腸内環境に良い影響を与える成分もありますが、体質や体調によっては不調を招くことも。
たとえば「さつまいもダイエット」などで、毎日大量に食べ続けていると、思わぬ副作用を感じることがあります。
つまり、「健康に悪いかどうか」は量と食べ方の問題。
うまく取り入れれば、便秘解消やむくみ予防など、体にうれしい効果がたくさんあります。
さつまいもを食べるデメリットは?毎日食べるとどうなる?

秋になると店頭にたくさん並ぶさつまいもは、栄養豊富なイメージですが、食べ過ぎることでデメリットはあるのでしょうか?
調べてみました。
下痢や腹痛の原因になる
さつまいもには、便通改善にいいといわれている
- 食物繊維
- ヤラピン
- マグネシウム
が豊富に含まれています。
これらは腸の動きを活性化し、お通じをスムーズにしてくれます。
しかし、体質や食べる量によっては、逆に腸が刺激されすぎて下痢や腹痛を引き起こすことも。
たとえば、朝ごはんと夜ごはんに焼き芋を1本ずつ食べていたある女性は、数日後にお腹がゴロゴロし出し、通勤中にトイレに駆け込む羽目に。
便秘解消を目的にしていても、水分が不足していたり、体調が悪いときには逆効果になることもあるので注意しましょう。
オナラが出やすくなる
さつまいもを食べるとオナラが出やすくなるとよく言いますが、これは事実です!
その理由は、さつまいもに含まれる食物繊維やオリゴ糖が腸内細菌のエサになり、発酵する過程でガスが発生するから。
外出する予定がある場合などは、控えた方が無難かもしれません。
ただしさつまいもを食べて出るオナラは、アンモニアをほとんど含まないので、あまり臭くありません。
便秘が悪化する可能性がある
意外かもしれませんが、さつまいもを食べて逆に便秘が悪化してしまったという声も少なくありません。
というのも、さつまいもに含まれる食物繊維は、水に溶けない「不溶性食物繊維」が多いからです。
このタイプの食物繊維は、水に溶けず、腸内で膨らんで便のカサを増やします。
そのため腸の活動が弱く、普段から水分不足による便秘気味の人は、便がさらに硬くなり便秘が悪化する可能性があります。
さつまいもだけでなく、水溶性食物繊維を多く含んだわかめやこんにゃくと一緒に摂るといいです。
太る原因になる
さつまいもはヘルシーなイメージがあるかもしれませんが、イモ類なので、炭水化物を多く含みます。
糖質が高く、100gあたり30.3gもあるんです。
糖質はエネルギーとなりますが、消費しきれなかった分は脂肪として蓄えられてしまいます。
つまり「食べ過ぎれば太る」のは当然なんです。
とくに、焼き芋にしてホクホクと甘くなったさつまいもは、血糖値を急上昇させやすく、脂肪として蓄積されやすい傾向があります。
そのため、「ダイエットのために毎日2本食べていたら逆に太った…」という人も少なくありません。
ポイントは、1回に食べる量とタイミング。
主食やおやつとして置き換える形で、うまく摂取するのが理想的です。
さつまいもを毎日食べても大丈夫?適量の目安とは
さつまいもは栄養価も高く、毎日食べても問題ありません。
ただし先述しているように、食べ過ぎると体に悪影響を及ぼす可能性があります。
1日あたりの適切な摂取量
さつまいもは毎日食べても問題ありません。ただし、摂取量を守ることが大切です。
おすすめの目安は、「1日100〜150g程度(中サイズで1本分)」。
この量であれば、栄養素をしっかり取りつつ、カロリーや糖質も過剰にならずに済みます。中サイズの焼き芋なら、朝ごはんの主食代わりにするのがちょうど良いでしょう。
「さつまいもダイエット」でも、1日1食の主食をさつまいもに置き換える方法が推奨されています。
逆に、毎食さつまいも+間食でも…となると、食物繊維や糖質の過剰摂取につながるので控えましょう。
毎日食べるなら気をつけたい食べ合わせ
さつまいもを毎日食べるなら、食物繊維のバランスと水分補給に注意が必要です。
おすすめの食べ合わせは以下の通りです。
- わかめ、ひじき、こんにゃくなどの水溶性食物繊維
- みそ汁やスープなどの水分多めのメニュー
- タンパク質源(卵、納豆、鶏肉など)を一緒に摂ることで、血糖値の急上昇を防ぐ
また、皮ごと食べることで栄養の吸収率が高まるため、なるべく皮つきで調理すると良いですよ。
さつまいもは栄養満点!効能・効果的な食べ方とは?

さつまいもを食べ過ぎたときのデメリットについてお話ししましたが、さつまいもは栄養満点なのも事実!
具体的にどんな効能があるのかまとめました。
便秘解消に効果あり
先程もお伝えしましたが、さつまいもには便通を良くする
- 食物繊維
- ヤラピン
- マグネシウム
が含まれています。これらが組み合わさることで、自然なお通じを促すサポート食品になるのです。
食べ過ぎると下痢や腹痛になってしまいますが、適量食べれば天然の便秘薬!
便秘解消に一役かってくれます。
ただし、前述のとおり水分不足や過剰摂取には注意。
コップ1杯の水と一緒に食べるだけでも腸の動きが変わってきますよ。
抗酸化作用でアンチエイジングの効果も
さつまいもにはビタミンC・Eなどの抗酸化ビタミンが豊富に含まれており、体内の活性酸素を除去して細胞の老化を防いでくれます。
特に注目すべきは、ビタミンCが加熱に強いという点。
一般的にビタミンCは熱に弱く、加熱調理で壊れてしまいますが、さつまいものビタミンCはでんぷんによって守られているため、加熱しても壊れにくいのが特徴です。
そのため、ホクホクの焼き芋でもしっかり栄養を摂取できるというわけです。
むくみ予防・高血圧対策に役立つ
さつまいもには、体内の余分なナトリウムを排出してくれる「カリウム」がたっぷり。
このカリウムが、塩分の摂りすぎによるむくみや高血圧を予防してくれます。
塩分多めの食事が続きがちな方や、外食の多い方には、積極的に取り入れたい栄養素ですね。
効果的な食べ方
健康効果を最大限に引き出すには、調理方法と食べるタイミングがとても重要です。
「ふかし芋」が最もおすすめ!
さつまいもを栄養価の高い状態で食べたいなら、低温でじっくり加熱する「ふかし芋」がベストです。
高温で一気に焼き上げる焼き芋は、甘さが増す一方で、一部の栄養素(特に熱に弱いビタミン)が壊れやすくなる場合も。
蒸すことで、水分を保持したまま、栄養素を逃がさず美味しさもキープできます。
また、皮には栄養が集中しているので、なるべく「皮ごと食べる」のが理想的。
冷やして食べるとさらに効果アップ
「焼き芋を冷蔵庫に入れて冷やしてから食べる」ちょっと意外かもしれませんが、これが実はダイエットにも健康にも◎なんです。
さつまいもを冷やすことで、でんぷんの一部が「レジスタントスターチ」という食物繊維に変化します。
レジスタントスターチは腸内環境を整えるうえ、血糖値の上昇をゆるやかにする効果もあるため、肥満や糖尿病予防にも役立つんです。

さつまいもはダイエットにも!方法を紹介

さつまいもは「おいしくて満足感が高い」「低GIで血糖値が上がりにくい」などの理由から、ダイエットにも向いている食材とされています。
さつまいもを使ったダイエット方法は、どんなものがあるのでしょうか?
さつまいもダイエットの方法を紹介します。
主食置き換えダイエット(コグマダイエット)
スタンダードなやり方は、3食の主食のうち1食をさつまいもに変えるやり方です。
韓国発祥のダイエット方法で「コグマダイエット」とも呼ばれています。
- 1日1食分の主食をさつまいも150gに置き換える
- さつまいもの調理方法は「蒸す」か「焼く」
- 皮ごと食べる
とっても簡単ですね!
主食と置き換えるだけなので、無理なく続けやすいのが最大のメリットです。
また、GI値も低いため、脂肪を溜めにくい食生活にシフトできます。
このときバランスのいい食事をするように心がけましょう。
そうすることで代謝が上がって、さらに痩せやすい体になります!
おやつ置き換えダイエット
おやつをついつい食べ過ぎてしまう人は、間食をさつまいもにするのがおすすめです。
- 1日150gを目安に小腹が減ったら食べる
- 皮ごと食べる
- 冷やして食べる
こちらもとってもシンプル。
さつまいもは冷やすと、でんぷんの一部が結晶化し「レジスタントスターチ」になります。
レジスタントスターチは、腸内環境を整えるのに役立ち、食後の血糖値急上昇を抑える効果があることが明らかになっています。
熱々の焼き芋はおいしいですが、ダイエット中の人は冷ましてから食べましょう!
さつまいもを食べるデメリットまとめ
さつまいもを食べ過ぎると以下のようなデメリットがあります。
- 下痢や腹痛の原因になる
- オナラが出やすくなる
- 便秘が悪化する可能性がある
- 太る原因になる
たださつまいもは栄養がとても豊富なので、適量を食べる分にはなんの問題もありません。
「さつまいもを食べ続けた結果、体調が良くなった!」という人もたくさんいます。
大切なのは、「量・タイミング・食べ方」の3つをバランスよくコントロールすることです。
健康や美容を意識する方は、ぜひさつまいもを生活に上手に取り入れてみてくださいね!
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