七夕のお話は子どもの頃に聞いたことがある方がほとんどですよね。

でも、いざお子さんに「七夕ってどんなお話?」と聞かれると、うまく説明できなかったりしませんか?

実は七夕の物語には、子どもに伝えたい大切な教訓がいくつも込められています。ただし、七夕伝説は地域や絵本によって少しずつ語り方が違うので、ここでは代表的なあらすじとして紹介します。

そこでこの記事では

  • 七夕のお話のあらすじをわかりやすく解説
  • 七夕の日に雨が降ったらどうなる?
  • お話に込められた3つの教訓
  • 日本と中国で七夕の物語はどう違う?
  • 七夕のお話が読めるおすすめ絵本5選

以上について、子どもにもわかりやすくお伝えしていきます。

お子さんと一緒に七夕の物語を楽しみたい方は、ぜひ最後まで読んでくださいね。

七夕のお話のあらすじを子どもにもわかりやすく解説

まずは七夕のお話のあらすじを、お子さんにも伝えやすいようにわかりやすくご紹介します。

大人でも「あれ、どんな話だっけ?」と忘れている部分があるかもしれないので、ぜひ一緒に振り返ってみてくださいね。

働き者の織姫と彦星が出会う

夜空に輝く天の川のほとりに、織姫(おりひめ)という天帝の娘が暮らしていた、と語られます。

織姫は機織り(はたおり)がとても上手で、五色に輝く美しい布を毎日一生懸命に織っていたとされます。

しかし、働いてばかりで自分の身なりにもかまわない織姫を見て、父親の天帝(てんてい)は娘のことが心配になります。

そこで天帝は、天の川の反対側で暮らす牛飼いの青年・彦星(ひこぼし)を織姫に引き合わせました。

彦星もまた真面目で働き者の青年で、代表的な物語では2人はやがて結婚することになったと語られます。

楽しすぎて仕事をしなくなってしまう

ところが、結婚した2人は一緒に過ごす時間が楽しすぎて、仕事を全くしなくなってしまいます。

織姫が機を織らなくなったので、神様たちの着物はボロボロになってしまいました。

彦星が牛の世話をしなくなったので、牛たちは病気になってしまいます。

周りのみんなが困っていても、2人は遊んでばかりで知らんぷりです。

怒った天帝が2人を引き離す

見かねた天帝はとうとう怒り、天の川をはさんで2人を東と西に引き離してしまいました

しかし、離れ離れになった2人は悲しむばかりで、やはり仕事をしません。

困り果てた天帝は、ある条件を出しました。

「真面目に仕事をするなら、1年に1度、7月7日の夜にだけ会うことを許そう

それから織姫と彦星は心を入れ替え、7月7日に会えることを楽しみに一生懸命働くようになったとされています。もともとの七夕は旧暦7月7日の行事で、現在の7月7日とは星の見え方や季節感が少し異なります。

そして7月7日の夜になると、カササギの群れが天の川に飛んできて、翼を広げて橋を作り、2人を会わせてくれると言われています。

これが、七夕のお話のあらすじです。

七夕の日に雨が降ったら織姫と彦星は会えないの?

七夕の日に気になるのが、「雨が降ったら2人は会えるの?」ということではないでしょうか。

実はこの疑問には、昔からいくつかの言い伝えがあります。

「会えない」説と「会える」説がある

ひとつは「雨で天の川の水かさが増して、カササギが橋をかけられないので会えない」という言い伝えです。

もうひとつは「悲しむ織姫のもとにカササギが現れ、雨の中でも橋をかけて会うことができた」という言い伝えです。

地域や時代によって伝わり方が異なっていて、どちらが正解ということはありません。

お子さんには「どっちだと思う?」と聞いてみると、会話のきっかけにもなりますよ。

七夕の雨は「催涙雨(さいるいう)」と呼ばれている

七夕の日に降る雨には、「催涙雨(さいるいう)」と呼ばれることがあります。

会えなかった年の雨は、2人が流す「悲しみの涙」だと語られることがあります。

一方、無事に会えた年の雨は「嬉し涙」と語られることもあります。

雨が降っても「織姫と彦星の涙と考える言い伝えもあるんだよ」と伝えてあげると、お子さんの想像力もふくらみますね。

七夕のお話に込められた3つの教訓

七夕の物語には、昔話ならではの教訓として受け取れるポイントがいくつもあります。

お子さんに七夕のお話を読んであげた後、「どんなことを学べるかな?」と一緒に考えてみるのもおすすめです。

やるべきことをきちんとやれば報われる

織姫と彦星は、物語の中では遊んでばかりで仕事を怠けたために引き離されてしまいます。

でも、心を入れ替えて真面目に仕事をするようになったからこそ、年に1度の再会が許されたのです。

「自分のやるべきことをがんばれば、きっといいことがあるよ」という前向きなメッセージですよね。

お子さんのお手伝いや宿題のやる気につなげられる教訓です。

失敗してもやり直せる

2人は一度は怠けてしまい、天帝に罰を受けました。

しかし、そこからもう一度がんばることで、状況を取り戻すことができたのです。

「失敗しても諦めなければ、やり直すチャンスはある」という希望のあるメッセージは、子どもにとっても大人にとっても励みになりますよね。

何事もバランスが大切

織姫と彦星は、結婚生活が楽しすぎて仕事を忘れてしまいました。

楽しいことがあるのはいいことですが、他のことを疎かにしてしまうと困ったことが起きます。

「遊びも大事だけど、やるべきこととのバランスが大切だよ」というのは、まさに子育ての中で伝えたい教訓のひとつではないでしょうか。

だからこそ、織姫と彦星が会えるのは年に1回だけなのかもしれませんね。

日本と中国で七夕のお話は違う?

実は七夕の物語には、日本版と中国版でストーリーに違いがあるのをご存じですか?

ここでは、意外と知られていない日本と中国の物語の違いを紹介します。

日本版は「怠けた罰」がメインのストーリー

日本でよく知られている七夕のお話は、先ほど紹介したように「結婚後に仕事を怠けて罰を受ける」というストーリーです。

勤勉さや責任感の大切さを教える教訓的な物語として、日本では広く親しまれてきました。

江戸時代には寺子屋などで手習いの上達を願う行事としても広まり、子どもへの教育的な意味合いと結びついて語られることがあります。

中国版は「引き裂かれた恋人」の悲恋物語

一方、中国で語られる七夕の物語には、日本でよく知られる話と違う筋立てのものがあります。

中国の代表的な伝承では、牛飼いの「牛郎(ぎゅうろう)」と天女「織女(しょくじょ)」が出会い、夫婦になります。

2人の間には子どもも生まれ幸せに暮らしていましたが、天の神(西王母)が織女を天界に連れ戻し、天の川で2人を引き裂いてしまうのです。

日本でよく知られる話が「怠けた罰」を強調するのに対して、中国の伝承では「引き裂かれた夫婦・家族」の悲恋として語られることがあります。

お子さんがもう少し大きくなったら、「日本と中国ではお話が違うんだよ」と教えてあげると、七夕への興味がもっと深まるかもしれませんね。

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七夕の織姫と彦星の関係は恋人夫婦どっち?一年に一度しか会えない理由

七夕のお話が読めるおすすめ絵本5選

お子さんに七夕の物語を伝えるなら、絵本を使うのが一番わかりやすい方法です。

ここでは、年齢やシーンに合わせて選べるおすすめの七夕絵本を5冊ご紹介します。

『たなばたものがたり』舟崎克彦(教育画劇)

七夕の定番あらすじを忠実に描いた一冊です。

織姫と彦星の出会いから引き離されるまでの流れが丁寧に描かれていて、七夕の由来もしっかり学べます。

初めて七夕に触れるお子さんにぴったりの絵本です。


『たなばたさま』いもとようこ(金の星社)

柔らかいタッチの絵と優しい文章で、小さなお子さんでもお話に引き込まれる一冊です。

いもとようこさんの絵本は保育の現場でも定番で、読み聞かせにぴったりですよ。

2〜3歳のお子さんへの読み聞かせに特におすすめです。


『たなばた』君島久子・再話(福音館書店)

こちらは七夕の起源である中国の物語をもとにした絵本で、日本版とは異なるストーリーが楽しめます。

織姫と彦星の間に子どもが生まれ、家族が引き裂かれるという切ない展開は、大人が読んでもグッときますよ。

初山滋さんの幻想的な絵が美しく、親子で一緒に楽しめる名作です。


『たなばたバス』藤本ともひこ(鈴木出版)

『いただきバス』『いもほりバス』に続く人気シリーズの3作目です。

七夕の日、織姫から「雨で彦星に会えない」という短冊が降ってきて、バスとねずみたちが織姫を助けに行くという楽しいストーリーです。

だじゃれやカウントダウンなど、お子さんが声を出して参加できる仕掛けがたくさんありますよ。


『たなばたセブン』もとしたいづみ(世界文化社)

なぞのヒーロー「たなばたセブン」が、七夕の本当の意味を子どもたちに教えてくれるユニークな絵本です。

短冊の願い事は本来「手習い事の上達」を願うものだったこと、てるてる坊主を作る理由など、七夕の豆知識も学べます。

七夕の絵本がマンネリ化してきたら、ヒーローが活躍するこの一冊で新鮮な気持ちを取り戻せますよ。


この他にも『きつねのたなばたさま』『たなばたプールびらき』『たなばたまつり』なども人気がありますよ。

まとめ

七夕のお話は、代表的なあらすじでは、働き者だった織姫と彦星が結婚後に仕事を怠け、天帝に引き離されてしまうという物語です。

「やるべきことをがんばれば報われる」「失敗してもやり直せる」「バランスが大切」など、子どもに伝えたい教訓がたくさん詰まっています。

七夕には、お子さんと一緒に絵本を読んだり、雨が降ったら「催涙雨」の言い伝えを話したりして、七夕の夜をもっと特別な時間にしてみてくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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