コロナウィルスの影響は世界中に広まり、「手洗い」の習慣についても見直す機会が増えた人も多いのではないでしょうか。
大人であれば、意識して手洗いを習慣づけることは可能ですが、子供の場合は自主的に行動するようになるにはある程度の習慣化させることが必要です。
2009年にロンドンの健康心理学者が行った実験によると習慣化までには平均66日必要だという実験結果も出ています。(参考:Wiley Online Library)
この実験では成人が対象でしたが、子供の場合は自主的にできない分周囲の大人が意識的に習慣化させることが必要になります。
- 子供の手洗い習慣が必要な理由
- 年齢別の手洗い方法と注意点
- うがいの習慣化をはじめる時期や注意点
上記の内容について各項目ごとに解説していきます。
子どもの手洗い習慣は何歳から?
子どもの手洗い習慣については「早ければ早いほどいい」です。
その理由は、子どもの免疫機能に関係しています。
人には「自然免疫」と「獲得免疫」があります。
自然免疫というのは、人間が生まれながらに持っている免疫機能になります。
一方獲得免疫というのは、後天的な免疫機能になります。
外部からの病原菌に対し、まずは自然免疫が機能します。
これは元来備わっている免疫機能のため、大人と子どもに大きな違いはありません。
しかし、獲得免疫というのは、病原菌に感染して作られる機能のため子どもの間はどうしても獲得免疫が未熟になってしまいます。
そのため、外部からの影響を受けやすくなってしまうのです。
ウィルスの感染を少しでも早く取り除くためにも子どもの手洗いは早い段階から習慣化させることが予防につながります。
年齢別の手洗いのやり方や注意点についてもご紹介していきますので、「まだ習慣化できていない!」という場合には、各年齢ごとの注意点などを参考にしてはじめていける工夫をしてみてください。
年齢別手洗いやり方と注意点
子どもの手洗い習慣が大切とはいえ、子どもというのは自分の気持ちに素直なためやりたくないことを強制させてしまうとトラウマになってしまうこともあります。
嫌がっている場合には、何に対して嫌だと感じているのかなどの様子を見ながら習慣化させることが大切です。
子どもが手洗いを苦手に感じてしまう理由はいくつかあります。
- 水の温度が冷たすぎる、もしくは熱すぎる
- 手洗い場の雰囲気が苦手
- 洗面台に届かないなど使い勝手が悪い
- 手洗いの必要性を理解していない
他にもいろいろ考えられますが、その理由ごとに解消する工夫をすることが習慣化への大切な一歩になります。
- 水の温度に問題があるなら温度調整をする。
- 手洗い場に好きなキャラクターを飾るなどして場の雰囲気を子どもが楽しめる場に変えてみる。
- 洗面台が高い位置にあるのであれば、かわいい踏み台などをすぐに使える場所に配置する
- 手洗いの必要性を理解できるように手洗いの絵本や動画を見せてあげる
嫌をいいものに変える工夫をすることで「手洗いは楽しいものだ」と教えてあげることができます。
また子どもというのは、大人の真似をするものです。
まずは、周囲の大人の方々が手洗いを日頃から実施していれば、自然と真似をするようになる場合もあります。
それぞれに合った工夫をして習慣化できるように手伝ってあげてくださいね。
0歳の手洗い方法と注意点
0歳の段階では、自ら手を洗うことはできませんし、無理に洗面台で手洗いをする必要もありません。
食事の後などに手を拭くということから始めてみてください。
この際に大切なのは「手を拭くと気持ちよい」と感じられるようにすることです。
手を拭くタオルの温度に注意したり、手を拭く際に「気持ち良いですね~」と優しく声をかけてあげることで、手洗いに対するハードルを下げることにつながります。
1歳の手洗い方法と注意点
1歳になって立てるような時期になったらお母さんやお父さんと一緒に洗面台で洗うところから始めていきましょう。
お水やお湯を出す前にお母さんやお父さんが温度をチェックして、適温になったら支えてあげながら洗えるようにしてあげてください。
この時には、「1人でできてすごいね!」「えらいね!」など褒めてあげることが大切です。
褒めてもらえると、子どもは自主的にやろうとなりますので、小さなことでも褒めてあげることが大切です。
2歳の手洗い方法と注意点
2歳頃からは、自分ひとりでも完結できるように、水量調節や温度調節なども少しずつ教えてあげるようにしてあげてください。
また「手洗いをするタイミング」についても習慣化させる工夫が必要になります。
外出から帰った後、食事の前後など手洗いをいつするべきかについても少しずつ教えてあげましょう。
2歳ぐらいの子どもは遊びの天才です。
どんな物でも、どんな場所でも遊びを発明してしまうものです。
手洗いをしながら遊ぶことも出てくるでしょう。
その場合には「手洗いは遊び場じゃないよ」ということも教えてあげてくださいね。
幼児の手洗い方法と注意点
幼児ともなると、ある程度の行動は自主的に行うようになります。
ここでは手洗いをより楽しめるように工夫することも大切です。
例えば、外出から帰ったら手洗い場まで競争して手洗いを楽しむ工夫をすることで手洗いの習慣は楽しいものだと思ってもらえるようになります。
ただし、「1人でできるから」と安心してしまわず、必ずそばで見守ってあげることも忘れないでくださいね。
子どものうがいはいつから?コツと注意点
手洗いと違いうがいは0歳から始められるものではありません。
まずは1歳ころから口に含んで吐き出すという簡単なことから始めていきましょう。
「くちゅくちゅぺっ」という風に声をかけてあげるようにしてください。
初めて挑戦する際には、まずはお母さんやお父さんが見本を見せてあげるようにしてくださいね。
「ガラガラ」とうがいができるようになるのは2歳頃からになります。
この場合も、まずはお母さんとお父さんが見本を見せてあげてから挑戦するようにしましょう。
最初はうまくできなくても「1回できたね!すごいね!」という風に少しのことでも褒めてあげることも大切です。
うがいが習慣化されるまで根気強く付き合ってあげてくださいね。
まとめ
子どもの手洗いとうがいについてご紹介していきました。
- 子どもの手洗いについては、0歳の手を拭くところからスタートさせましょう。
- 手洗いが習慣化されるようにお母さんとお父さんが率先して手洗いするようにすることが大切
- それぞれの年齢に合わせて手洗い方法も変えていく
- うがいについては、2歳ころからスタートするようにする
小さなころから習慣化させることで自然と手洗いやうがいが見に着くようになります。
健康を維持するためにも大切な「手洗い・うがい」が少しでも早く身に着けられるようにそれぞれにあった工夫をしてあげてくださいね。
また、子どものお手本となるように周囲の大人が率先して手洗いうがいを実行することも大切ですので、普段から心がけるように意識していきましょう。
▼こちらの記事もどうぞ▼
1歳半が手洗いを嫌がったときの対処方法!おすすめ手洗い動画&グッズを紹介