「となりのトトロ」は、スタジオジブリの代表作の一つであり、そのほのぼのとしたストーリーと魅力的なキャラクターたちで多くの人々に愛されています。
しかし、その一方で数々の怖い都市伝説があるのをご存じでしょうか。
事実やジブリ公式の見解、裏話との関連性が気になりませんか?
この記事では、
- トトロ死神説
- メイとサツキ死亡説
- お地蔵さん
- ネコバスの正体
- まっくろくろすけの正体
- 狭山事件との関連
について紹介しています。
ジブリ作品の都市伝説に興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
となりのトトロ都市伝説①トトロ死神説
まず最初は、トトロが死神であるという都市伝説です。
ただ、この説はデマであることがジブリ公式ブログ「ジブリ日誌」の2007年5月1日の投稿にて発表されています。
この説が生まれた理由は、メイとサツキだけがトトロを見ることができるのは、死神として死期が近い二人を迎えに来たためというものです。
また、本当にある裏話で草壁家が住んでいる家は元々病人を療養するための建物で死人が出た家であるという設定があります。
確かに死人が出ている家に死神が近づくというのは理にかなっているようにも思えます。
しかし、トトロ死神説はジブリが否定している嘘の情報でした。
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となりのトトロ都市伝説②メイとサツキ死亡説
次に紹介するのは、メイとサツキが死亡しているという都市伝説です。
この都市伝説についてもジブリの公式ブログにて否定されています。
この説は、二人の影がないシーンがあることや、メイが行方不明になったときに池で発見されたサンダルの見た目がメイのものと同じように見えるなどの理由から生まれました。
ただ、影がないシーンについては、作画上不要であったためだと公式に発表されています。
影を使って時間を表現する手法が使われており、問題のシーンは正午の時間帯であることを表現するために影を描かなかったそうです。
また、池で見つかったサンダルも見た目がメイのものとは違います。
メイとサツキの死亡説もジブリが否定している嘘の情報でした。
となりのトトロ都市伝説③お地蔵さん
次に紹介する都市伝説は、メイがとうもろこしをお母さんに届ける途中で道に迷い、座り込んでいた近くのお地蔵さんにメイの名前が書いてあるというものです。
結論からになりますが、名前がお地蔵さんに書いてあることは確認できませんでした。
どうやらお地蔵さんがメイを死後の世界に導いているという考えから嘘の話が生まれたようです。
確かに、お地蔵さんというのは正しくは地蔵菩薩と言い、六道という私たち人間が死んだ後の世界で苦しみを受ける人を救う存在であるため、死後の世界と密接な関係があります。
ですので、お地蔵さんに関連する都市伝説が生まれても不思議ではありません。
ただ、実際にお地蔵さんに名前が刻まれていることが確認できなかったことから、お地蔵さんの説も嘘でした。
となりのトトロ都市伝説④ネコバスの正体
次の都市伝説は、ネコバスの正体が化け猫であるという説です。
ネコバスが化け猫である説は本当です。
化け猫が、松郷に走っている東電鉄のバスをまねて変身したものであるとジブリから公式に発表されています。
ただ、ネコバスが人間を死後の世界に導いているという説もありますが、こちらは嘘です。
化け猫がバスを見て面白いと感じたためバスに化けただけであると宮崎駿監督が語っています。
ちなみに、ネコバスの正体である化け猫はバスが発明される前から生きており、江戸時代はバスではなく籠屋だったそうです。
ネコバスの正体は、化け猫がバスを真似したものです。ネコバスもバスが発明されるずっと前から生きていて、江戸時代はカゴ屋(画像3参照)に化けていました。#となりのトトロ pic.twitter.com/9QhkZGxdX8
— キャッスル@ジブリフリーク (@castle_gtm) August 17, 2018
ジブリが公式に発表しているため、ネコバスの正体が化け猫である説は真実でした。
となりのトトロ都市伝説⑤まっくろくろすけの正体
次の都市伝説は、まっくろくろすけの正体が実在するというものです。
この説はあながち嘘とも言いきれません。
まっくろくろすけは、「すすわたり」と呼ばれる、埃でできた妖怪のような存在です。
千と千尋の神隠しにも登場することで知られています。
実はまっくろくろすけは、ザトウムシという実在する虫がモデルと言われています。
ザトウムシは蜘蛛のような見た目をした虫ですが、鋏角亜門クモガタ類ザトウムシ目に属する節足動物の総称で蜘蛛よりもダニに近い生き物です。
「座頭」とは盲目の人を表す言葉で、ザトウムシは盲目に近く長い脚で周りの様子を察知していると言われています。
種類によってはまっくろくろすけのように大群で群れを作って生活しています。
ザトウムシが集団でうごめく姿はまっくろくろすけにそっくりです。
また、約3億年前の化石からザトウムシが見つかっており、太古の頃から存在していたとされる点もまっくろくろすけと共通しています。
「すすわたり」という妖怪が実在するとは言えませんが、モデルとなったザトウムシは存在するため、まっくろくろすけは実在しないとも言い切れないのです。
となりのトトロ都市伝説⑥狭山事件との関連
最後の都市伝説は、トトロは狭山事件を元にしているという説です。
この都市伝説は嘘である可能性が高いです。
狭山事件は、1963年に埼玉県で起きた未解決の誘拐殺人事件です。
事件の内容ですが、当時16歳であった女子高生が誘拐され、警察は身代金を取りに来た犯人を取り逃がした挙句に何の関係もない人を犯人に仕立て上げたという悲惨なものです。
家族や子供向けの作品であるトトロと悲惨な狭山事件は関係なさそうに思われますが、次のような共通点があるためトトロは狭山事件を元に作られたのではないかと言われています。
- 妹が行方不明になっている
- トトロでは姉のサツキが探す描写が描かれているが、狭山事件では兄が妹を探している
- メイとサツキの名前は5月に関連しているが、狭山事件が起きたのは5月1日
- メイとサツキの年齢を足すと16であり、狭山事件の誘拐された妹と同じ年齢になる
- トトロの舞台のモデルとなったと言われている場所の1つが狭山丘陵
共通点はいくつかあるように見えますが、狭山事件に関する都市伝説が嘘であると考える理由は2つあります。
1つ目は、トトロは元々姉妹ではなく、一人の女の子を主人公とする予定であったからです。
謎の女の子が一人だけ映ったポスターは有名です。
https://twitter.com/kinro_ntv/status/1560613058699235328
映画の尺の関係で設定を姉妹に変更したとドキュメント番組の中で語られています。
従って、妹がいることや二人の名前が5月に関連するという共通点は、後から偶然一致したものであり狭山事件とは関係ありません。
2つ目は狭山丘陵が舞台になっているのは、狭山丘陵がある所沢市に宮崎駿監督が住んでいたことがあるためです。
所沢市にある自然が豊かな狭山丘陵が舞台に選ばれただけであり、やはり狭山事件とは関係ありません。
元々メイとサツキは姉妹ではなく1人のキャラクターであったこと、狭山丘陵が舞台に選ばれたのは宮崎駿監督が所沢市に住んでことが理由であることから、狭山事件の共通点は偶然である可能性が高く、狭山事件は無関係であると考えられます。
余談ですが、狭山丘陵では現在「トトロの森」として、1990年から寄付金を集めて森を守っています。
散策路から鳥や花など美しい自然を観察できますので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください!
まとめ
今回はトトロに関する都市伝説について紹介しました。
- トトロ死神説は嘘
- メイとサツキ死亡説は嘘
- お地蔵さんにメイの名前は刻まれていない
- ネコバスの正体は化け猫
- まっくろくろすけの正体はすすわたりでザトウムシという実在する虫がモデル
- トトロと狭山事件は無関係
トトロには怖い都市伝説がありますが、基本的にジブリが否定しているので安心してください。
都市伝説が好きな方は、あえて怖い話であると思い込みながら映画を観るのも面白いかもしれません。
ぜひ各々の解釈でトトロを楽しんでみてください。