12月31日に親族が亡くなった場合、翌年の年賀状は出していいと知っていますか?
この記事では、なぜ年賀状を出してもいいのか、喪中はがきを出すタイミングなどについてご紹介します。
またすでに年賀状を出してから、身内に不幸があった場合の対処方法についてもお伝えするので、最後まで読んでくださいね。
昨年の12月31日に亡くなった時に来年の年賀状はどうする?
喪に服する一般的な期間は12ヶ月、つまり1年間です。
昨年の12月31日に亡くなった場合、今年の12月31に喪が明けるので来年の年賀状は出して差し支えありません。
喪の期間は、江戸時代には「服忌令」、明治には服忌令をもとにした「太政官布告」で、故人との続き柄などによって細かく決められていました。
例えば、父母や夫が亡くなると子や妻は13ヶ月喪に服します。13ヶ月と半端な数字なのは、本人が亡くなった月を「数え月」として数えるためです。
ちなみに妻が亡くなった場合、夫は90日間、つまり3ヶ月しか喪に服しません!
これは当時の家制度を重んじた社会的特徴が背景にあるようです。亡くなっても男性が重んじられた時代だったんですね。
太政官布告は昭和22年に撤廃されたので、現在は忌中や喪中について法律では定められていません。
現在は太政官布告をもとに一般的には1年間となっていますが、古くからの慣習のある家や土地では期間に違いがあるので注意しましょう。
12月31日に亡くなったら喪中はがきはいつ出す?
喪中はがきとは「年賀欠礼状」のことで「身内が亡くなったので年末年始のご挨拶を控えさせていただきます」と相手に伝えるためのもの。
相手からの年賀状を止めるためのものではありません。
12月中旬を過ぎてから身内が亡くなった場合は、すでに年賀状の受付が始まっているので喪中はがきは出さないようにしましょう。
相手方が年賀状を投函していた場合、気を遣わせてしまうことになるかもしれません。
喪中はがきの代わりに寒中見舞いを出して挨拶を行いましょう。
年賀状のお礼と喪中のお知らせなどを書きますが、「賀」という字は「喜び祝う」という意味があるので「年賀」という字は「年始」に書き換え、「おめでとう」「お慶び」などの言葉も避けましょう。
また、喪中はがきを出していないことのお詫びも忘れず書きます。
郵便局で購入できる郵製はがきに寒中見舞い用のはがきに喪中でも使えるはがきがあります。
緑地の切手部分に白い胡蝶蘭がプリントされていて、普通はがきなので喪中の寒中見舞いにも、また喪中はがきにも使用できます。
私製はがきに切手を貼って使うことも全く問題ありません。
ただ、喪中はがきではないので、弔事用の切手を使用するのはNGです。
切手は、普通の切手や記念切手を使いますがお祝い用や華やかなデザインのものは避けて落ち着いた柄や色合いのものを選びましょう。
寒中見舞いは、松の内(1月1〜7日)の後、必ず忌が明けてから届くように投函してください。
忌が明けるのは神道の場合は50日祭後、仏教では49日法要後です。
来年は、年賀状は出しても差し支えないので喪中はがきも出す必要はありません。
すでに年賀状を出した後に不幸があったときの対処法
12月31日に身内が亡くなった場合、
ということがほとんどではないでしょうか。
そんな場合でも、年賀状が配達される前なら、郵便物取り戻し請求をすれば配達を止めることができます。
ただ、年賀状の購入代金などは返ってきません。
差出地で集配された郵便局にまだ年賀状があるときに取り戻し手続きをすれば無料で手続きが行なえます。
集配郵便局から年賀状が出てしまったときは、配達郵便局の場合420円、その他の郵便局では580円の取り戻し請求手数料がかかりますので確認しましょう。
喪中の場合、使えなくなった落とし玉付き年賀はがきは書き込んであったりプリントしていても通常切手、通常はがき、郵便書簡などに交換できます。
郵便局の窓口で喪中であることを伝え、請求書に氏名や亡くなった方と続き柄などを記入して請求しましょう。
手数料はかかりません。
無料交換期間は、お年玉付き年賀はがきの販売開始日から販売終了日までなので注意しましょう。
まとめ
12月31日に家族が亡くなったとき来年の年賀状や喪中はがきはどうしたらいいのかについて、ご紹介しました。
- 昨年の12月31日に亡くなっても来年の年賀状は出していい。
- 12月31日に亡くなった場合は喪中はがきの代わりに寒中見舞いを出す。
- すでに年賀状を出してしまった場合は郵便局に取り戻し請求を行う。
挨拶状の中でもルールの細かい喪中はがきですが、いくつかのルールを知っていれば、そんなに難しいものではありません。
喪中はがきだけに限らず、少し決まりごとを知っているだけで、めんどうくさいと思っていた手紙やはがきを使った古い習慣もぐっと身近なものになるかもしれませんね!