スーパーの店先に、皮に青みの残るみかんが並びはじめましたね。

皮を手でむけて、包丁もお皿もいらない手軽さは、忙しい毎日には本当にありがたいですよね。

これから寒くなるにつれて、こたつやリビングのテーブルにみかんのカゴが定番になるご家庭も多いと思います。

ビタミンCが多いイメージもあって、子どもが何個食べても「果物だからいいか」と見過ごしてしまいがちです。

でも、気づいたら1人で5個も6個も食べていた、なんて日はありませんか。

実はみかんをたくさん食べ続けると、手のひらや足の裏が黄色くなる「柑皮症(かんぴしょう)」が起こることがあるといわれています。

お腹がゆるくなったり、体重の面で気になったりすることもあります。

とはいえ、量の目安さえ知っておけば、みかんは秋から春まで長く楽しめる心強い果物です。

そこでこの記事では、

  • 食べ過ぎで起こりやすい変化:手が黄色くなる・お腹がゆるくなる・体重や血糖値が気になる、それぞれの理由
  • 1日何個までが目安か:みかん1個の重さをはっきり決めたうえで、サイズ別に個数を換算
  • 子どもは何個までか:年齢ごとの考え方と、小さなお子さんに出すときの注意
  • 柑皮症とは何か:黄疸との見分け方と、元の肌色に戻るまでの目安
  • 食べ過ぎたときの対処法:家庭でできることと、受診を考えるタイミング
  • 旬と保存のコツ:品種のリレーと、箱買いしても食べ過ぎない置き方

についてまとめました。

「昨日食べ過ぎてお腹が痛い」「子どもの手が黄色い気がする」と気になっている方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

※今すでにお腹がつらい方は「みかんを食べ過ぎたときの対処法」の章から読んでいただいても大丈夫です。

みかんを食べ過ぎるとどうなる?主な症状

みかんをたくさん食べた日によく聞かれるのは、手のひらの黄色っぽさと、お腹の変化です。

みかんには色のもとになるカロテノイドという色素と、食物繊維、そして果物ならではの糖分が含まれています。

どれもみかんのおいしさや栄養を支えている成分ですが、量が重なると体に変化として現れることがあるといわれています。

ただし、お腹の調子や体重はその日の食事全体や体調にも左右されるので、みかんだけが原因とは限りません。

ここからは、気になりやすい4つの変化を順番に見ていきますね。

手や体が黄色くなる(柑皮症)

みかんの食べ過ぎでいちばんよく知られているのが、手のひらや足の裏が黄色っぽくなる柑皮症です。

原因は、みかんに多く含まれるカロテノイド色素が体の中に増えて、皮膚にたまることだと説明されています。

文部科学省の食品成分データベース(日本食品標準成分表2020年版・八訂増補2023年)によると、うんしゅうみかん(じょうのう・普通・生)100gあたりのβ-クリプトキサンチンは1700μgです。

徳島県医師会の解説では、みかんのほかにもにんじん、かぼちゃ、すいか、トマトなど、カロテノイド色素の多い食品の摂りすぎで起こるとされています。

つまりみかんだけの問題ではなく、色素の多い食品に偏った食生活で起こる変化ということですね。

黄色くなる場所や、元に戻るまでの期間については、あとの章でくわしくお伝えします。

お腹がゆるくなる・腹痛

「みかんを食べ過ぎた翌日にお腹がゆるくなった」という声もよく聞きます。

ただ、その原因をみかんの特定の成分だけに決めつけることはできません。

食べた量やその日の食事全体、体調によっても変わってくるからです。

成分表の値で見ると、みかんの食物繊維は薄皮ごと食べる「じょうのう」で100gあたり1.0g、薄皮を除いた実(砂じょう)で0.4gとなっています。

1個あたりで見れば決して多い量ではありませんが、5個10個と積み上がれば話は変わってきますよね。

また、みかんは水分が100gあたり86.9gと多い果物です。

短時間にたくさん食べると、それだけまとまった水分を一度にとることにもなります。

お腹がゆるくなるかどうかには個人差があるので、「何個までなら症状が出ない」と一律に言えるものではありません。

もともとお腹が弱い方や体調を崩しているときは、1回に食べる量を控えめにして数回に分けるほうが体はラクに感じられるかもしれません。

なお、強い腹痛が続く場合は食べ過ぎ以外の原因も考えられるので、医療機関に相談してくださいね。

体重が気になるとき

みかんは果物のなかで極端にエネルギーの高いものではありません。

成分表では、うんしゅうみかん(じょうのう・普通・生)100gあたり49kcalとされています。

Mサイズ1個の可食部を約96gとすると、1個でおよそ47kcalという計算になります。

2個食べても100kcalに届かない量なので、おやつとしてはむしろ軽いほうですね。

ただ、こたつでテレビを見ながら10個食べたとすると、可食部でおよそ960g、エネルギーはおよそ470kcalになります。

ごはん茶碗に中盛り1杯(150gで約234kcal)の2杯分ほどですから、こうなると軽いおやつとは言えなくなってきます。

体重が気になる方は、みかんを食べたぶん、その日のお菓子を控えるという入れ替えで考えるのがいちばん現実的だと思います。

箱でテーブルに置くのではなく、1日分だけカゴに出しておく置き方も効きますよ。

血糖値が気になる方が知っておきたいこと

みかんの甘さのもとは果糖やしょ糖といった糖分です。

成分表の値では、うんしゅうみかん(じょうのう・普通・生)100gあたりに、しょ糖5.3g、果糖1.9g、ぶどう糖1.7gが含まれています。

果物の糖分は少量なら問題になりにくいとされていますが、量が重なれば当然とる糖分は増えていきます。

ただ、みかんの成分が血糖値にどう影響するのかを、この記事で断定してお伝えすることはできません。

できるのは量の調整のほうで、「一度に何個も続けて食べず、1個ずつ分けて食べる」のが手軽です

食後のデザートとして1個、おやつに1個、というように分けると、量をつかみやすくなりますよ。

また、100%みかんジュースや缶詰、干しみかんは、生のみかんより短時間で量が進みやすい形です。

厚生労働省の健康情報サイトでも、こうした加工品よりできるだけ生の果物をそのまま食べる形がすすめられています。

血糖値の数値を指摘されている方や食事制限を受けている方は、自己判断せず、かかりつけの医師や管理栄養士に量を相談してくださいね。

みかんは1日何個まで食べていい?

先にお伝えしておくと、みかんの摂取量について「1日◯個まで」と定めた公的な上限はありません。

年齢や体格、その日にほかに食べたものによって、ちょうどいい量は変わるからです。

そのうえで目安になるのが、厚生労働省が「健康日本21(第三次)」で示している果物の目標値です。

20歳以上の1日あたりの果物摂取量の目標値は200gとされています(令和元年のベースライン値は99g)。

ここで問題になるのが、みかん1個を何gとして数えるかという前提です。

ネット上で「2個」「3個」と答えが割れているのは、多くの場合この前提が違うからなんですね。

そこでこの記事では、1個の重さを次のように決めて計算していきます。

  • 皮つき1個の重さ:一般に紹介されている目安ではSが約80g、Mが約120g、Lが約150g、2Lが約180gです。ただし産地の販売ページではMを約100gとしている例もあり、産地や年によって幅があります
  • 可食部の割合:成分表の廃棄率は20%(皮の分)。皮をむいて薄皮ごと食べるぶんが、皮つきの重さのおよそ8割にあたります
  • この記事の基準:厚生労働省が果物200gの例として「みかんなら2個程度」を挙げていることに合わせ、「Mサイズ1個=皮つき約120g、可食部約96g」として計算します

ただし、みかんの重さは品種や産地、収穫時期によって差があり、Mサイズでも90g台〜120g台まで幅があるのが実際のところです。

ここでの数字は絶対的な基準ではなく、あくまで「量のイメージをつかむための目安」として参考にしてくださいね。

この前提で、サイズごとに200gが何個分になるかを並べてみますね。

サイズ 見た目の目安 皮つき1個 1日の目安個数(みかんだけの日)
S ゴルフボールよりひとまわり大きいくらい 約80g 3個ほど
M テニスボールくらい 約120g 2個ほど
L Mよりひとまわり大きい 約150g 1〜2個
2L 片手にずっしりする大きさ 約180g 1〜2個

箱やネットに「S」「M」等のサイズ表示がある場合はそれを参考に、表示がなければ「Mサイズとして数える」くらいの気持ちで大丈夫です。

こうして並べると、「2個か3個か」はみかんの大きさで決まるのがよくわかりますよね。

小ぶりなみかんなら3個食べても200gに届かないことがあり、大きめのものなら1〜2個で十分ということもあります。

大人の目安は「みかんなら2個程度」

結論からお伝えすると、公的に示されている目安は「みかんなら2個程度」という数字です。

厚生労働省の健康情報サイトでも、果物200gの具体例として「みかんなら2個程度」が挙げられています。

農林水産省と厚生労働省が示す「食事バランスガイド」でも、果物1つ(SV)は主材料の重量約100gで、みかん1個がちょうど1つ(SV)にあたるとされています。

1日の目安は大人で2〜3つ(SV)=200〜300gとされ、基本形(1日2200kcal前後)では2つ(SV)ですから、やはりみかん2個程度が出発点という計算ですね。

ここで押さえておきたいのは、この200gは「これ以上食べてはいけない」という上限ではないという点です。

むしろ日本人に足りていない量として、とりたい目標に掲げられている数字です。

ですから3個食べた日があっても、それだけでただちに問題になるというものではありません。

実際に量を決めるときは、次の3つを目安にしてみてください。

  • まずは2個を基本に:ほかの果物を食べない日は、Mサイズ2個でおよそ200gになります。小ぶりなみかんなら3個で同じくらいです
  • りんごやバナナも食べる日は1個に:果物全体で200g前後になるよう分け合うと重なりません
  • 翌日のお腹で調整する:お腹がゆるくなった日の翌日は量を減らして様子を見ます

ビタミンCについては、農林水産省が「1日に温州みかんを2個程度摂取することで、1日のビタミンCの所要量をカバーできます」と案内しています。

ただし含まれる量は品種や大きさで前後します。

みかんだけでまかなうと考えるより、野菜や他の果物と組み合わせて少しずつとるほうが現実的ですね。

ちなみに、薄皮(じょうのう膜)ごと食べるかどうかでも数字は変わります。

成分表では食物繊維総量が、薄皮ごとの「じょうのう」で100gあたり1.0g、薄皮を除いた「砂じょう」で0.4gと差があります。

薄皮が気にならない方は、そのまま食べたほうが食物繊維はしっかりとれる計算になりますよ。

ただし、小さなお子さんに薄皮ごと出すかどうかは別の話です。詳しくは次の章でお伝えしますね。

子どもはみかんを何個まで食べていい?

子どもの量については、大人以上に「何個まで」と言い切るのが難しいところです。

体格も食べる量も個人差が大きいうえに、国の食事バランスガイドの対象者特性別の目安が6歳以上を対象としているためです。

そのため、ここでお伝えするのはあくまで公的な資料から読み取れる範囲の目安になります。

数字を追いかけるより、その日の食欲とお腹の様子を見ながら調整するほうが実際的ですよ。

年齢ごとに整理すると、次のような形になります。

  • 1〜2歳ごろ:「みかんを1日何個」という公的な個数の目安はありません。厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では離乳完了期(12〜18か月ごろ)の1回あたりの目安として野菜・果物を合わせて40〜50gが示されているので、みかんなら半分ほどにあたります。少なめの量から始めて、様子を見ながら調整してください
  • 3〜5歳ごろ:東京都が作成した「東京都幼児向け食事バランスガイド」では果物1〜2つ(SV)が1日の目安です。大人と同じくみかん1個をおよそ1つ(SV)として考えると、みかんなら1〜2個ほどが目安になります
  • 6〜11歳ごろ:国の食事バランスガイドでは6〜9歳・10〜11歳ともに果物2つ(SV)=約200g。ほかの果物と分け合う形で考えます
  • 共通のポイント:数字は出発点にすぎません。お腹がゆるくなる日が続くようなら量を減らしてみてください

もうひとつ、小さなお子さんで知っておきたいのが柑皮症の出方です。

徳島県医師会の解説では、幼児以上は手のひら・足の裏・小鼻の順に黄色くなり、母乳で育っている赤ちゃんでは鼻のまわりの黄色みが目立つとされています。

「顔色が黄色い気がする」と感じたときの手がかりになりますね。

また、みかんは房に分かれているので食べやすい果物ですが、種のある品種もあります。

薄皮は大人には食物繊維がとれる利点がありますが、小さなお子さんには噛み切りにくいことがあります。

薄皮ごと食べられるようになる時期に決まりはないので、まだ噛み切るのが難しそうなうちは薄皮をむいて実だけにし、大きい房はさらに半分にちぎってから出すと食べやすくなります。

お子さんの食べ方を見ながら、少しずつ試していってくださいね。

種はあらかじめ取り除き、座って食べさせるようにしてください。

食べているあいだは目を離さず、歩きながら・寝転がりながら食べさせないことも大切です。

果汁で口のまわりが赤くなることもありますが、刺激によるものかアレルギーによるものかを家庭で見分けるのは難しいところです。

くり返す場合や、唇の腫れ・じんましんなどが出た場合は、自己判断で食べさせ続けず小児科に相談してくださいね。

アレルギーや持病がある場合、離乳期のお子さんの場合など、心配なときは医師や管理栄養士に相談するのがいちばん安心です。

手が黄色くなる「柑皮症」って何?体に影響はある?

みかんの季節になると「手のひらが黄色い」と気づいてドキッとする方が増えます。

これが柑皮症(かんぴしょう)と呼ばれる状態です。

カロテノイド色素が皮膚にたまって、肌が黄色っぽく見えるようになった状態を指します。

いちばん気になるのは「肝臓が悪いんじゃないか」という不安ですよね。

ここでは、原因・黄色くなる場所・黄疸との見分け方・元に戻るまでの目安を順番に整理していきます。

原因と黄色くなりやすい場所

柑皮症は、カロテノイド色素を多く含む食品を続けてたくさん食べたときに起こるとされています。

黄色く見えるのは全身ではなく、特定の場所に偏って出るのが特徴です。

徳島県医師会やメディカルノートの解説をまとめると、次のような場所に出やすいとされています。

  • 手のひら・足の裏:もっとも目立ちやすく、最初に気づくのはたいていここです
  • ひじ・ひざ・指の関節:皮膚が厚い部分にも出やすいとされています
  • 額・小鼻のわき(鼻唇溝):顔では鼻のまわりに出やすいとされています
  • 全身が黄色くなることはまれ:体じゅうが均一に黄色くなるケースは少ないと説明されています

原因になる食品はみかんだけではありません。

にんじん、かぼちゃ、のり、すいか、トマトなども挙げられていて、野菜ジュースを毎日たくさん飲む習慣で起こることもあるといわれています。

「何個食べたら黄色くなる」という明確な線引きは示されていませんので、個数で心配するより食生活の偏りとして見直すのが現実的ですね。

黄疸との違いとして挙げられる「白目」の色

肌が黄色くなる状態には、肝臓や胆道の病気で起こる黄疸もあります。

見分けるポイントとして挙げられることが多いのが、白目(眼球結膜)の色です。

メディカルノートの解説では、黄疸では目の結膜が黄色くなるのに対し、柑皮症では黄色くならないとされています。

徳島県医師会の解説でも、柑皮症では眼球鞏膜(しろ目)の黄染はないと明記されています。

手だけが黄色く、白目は白いままという場合は、柑皮症として説明されることが多いようです。

ただし、柑皮症のように見える黄色みには、甲状腺機能低下症や糖尿病、腎疾患、高脂血症などが関係している場合もあるとされています。

つまり「白目が白いから大丈夫」と自己判断しきれるものではなく、あくまで見分けの手がかりのひとつということですね。

白目まで黄色く見える場合はもちろん、だるさや尿の色の濃さなど、ほかの体調の変化を伴うときも自己判断せず、早めに医療機関を受診してください。

食生活に心当たりがないのに黄色みが出た場合や、思い当たる食品を控えても改善しない場合も、自己判断せず医療機関に相談してください

元に戻るまでの期間と、家庭での向き合い方

柑皮症そのものについては、徳島県医師会の解説で「肝臓病やビタミンA過剰症になる心配はない」と説明されています。

そして皮膚の黄色みは、その程度にもよるものの、消失に1〜3か月を要するとされています。

メディカルノートの解説でも、カロテンの過剰摂取をやめて偏食を改めることで自然に改善するとされています。

特別な治療法があるわけではなく、色素の多い食品に偏った食生活を見直すことが対応になるということですね。

つまり家庭でできるのは、みかんやにんじん、野菜ジュースなどを一度控えて、時間をかけて様子を見ることになります。

数日で色が抜けるものではないので、1〜3か月というゆっくりした時間軸で見ていくと気持ちがラクですよ。

ただし、黄色みが強くなっていく場合や、白目の色・体調の変化を伴う場合は待たずに受診してくださいね。

みかんを食べ過ぎたときの対処法

すでに食べ過ぎてお腹が重い、という方が今できるのは、胃腸を休ませながら回復を待つことです。

多くの場合は時間とともに落ち着いていきますが、無理に次の食事を詰め込むと余計につらくなります。

ただし、ここからお伝えするのは「少しお腹がゆるい」「手が黄色い気がする」といった軽い変化のときの過ごし方です。

強い腹痛が続く、くり返し吐く、白目が黄色いといった場合は、次の方法を試さずに先に医療機関へ相談してくださいね。

そのうえで、軽い変化のときにできることを見ていきましょう。

まずは数日みかんをお休みする

いちばんシンプルで確実なのが、みかんを数日休むことです。

お腹の変化も肌の黄色みも、原因になっているものを減らすところから始まります。

お腹がゆるいあいだは、水分を一度にたくさんではなく少しずつとるようにしてください。

下痢が続いて水分がとれないときや脱水が心配なときは、経口補水液が必要になることもあるので、薬局や医療機関で相談してくださいね。

冷たいものや刺激の強いものは控えて、おかゆやうどんなど消化にやさしいものを選ぶと胃腸が休まります。

肌の黄色みが気になる場合は、みかんと合わせて、にんじんやかぼちゃ、野菜ジュースなど色素の多いものも一度控えめにしてみましょう。

先ほどお伝えしたとおり、色が戻るまでには1〜3か月ほどかかるとされているので、あせらず様子を見てくださいね。

そのあいだも、りんごやバナナなど別の果物に切り替えれば、果物そのものをやめる必要はありません。

受診を考えるタイミング

家庭で様子を見ていい場合と、早めに相談したほうがいい場合の線引きも知っておきたいところです。

食べ過ぎによる一時的な変化なのか、別の原因があるのかは、症状の強さと続き方がひとつの手がかりになります。

迷ったときのために、目安を挙げておきますね。

  • (共通)白目が黄色い:柑皮症では白目は黄色くならないとされています。食べ物以外の原因が考えられるので受診してください
  • (共通)食生活を見直しても黄色みが引かない、または持病がある:甲状腺や腎臓などの状態が関係していることもあるとされています
  • (大人)強い腹痛が続く:うずくまるほどの痛みや、時間がたっても引かない痛みがある
  • (大人)くり返し吐く・便に血が混じる・高熱がある:食べ過ぎ以外の原因も考えられます
  • (お子さん)半日以上おしっこが出ていない:おむつが濡れない、唇や口の中が乾いている
  • (お子さん)ぐったりして反応が鈍い:呼びかけへの反応がいつもと違う

症状が軽くても、なかなか良くならないまま何日も続くようであれば、一度診てもらっておくと安心です。

お子さんのことで夜間や休日に迷ったときは、子ども医療電話相談事業「#8000」に電話するとお住まいの都道府県の窓口につながります。

対象年齢も受付時間も都道府県ごとに違うので、一度お住まいの地域のページを確認しておくといいですね。

みかんの旬と保存方法|買い方を変えると食べ過ぎも減る

「量を減らそう」と意識するだけでは、なかなか続かないものですよね。

みかんの場合、食べ過ぎにつながりやすいのは「箱で買って手の届く場所に置く」という一点に尽きます。

逆にいえば、置き方と保存の仕方を変えるだけで量は自然に落ち着きます。

しかもみかんは品種がリレーのように入れ替わるので、焦って食べきらなくても次のみかんが出てきます。

ここでは、旬の流れと保存のコツをまとめておきますね。

収穫は9〜12月ごろ。貯蔵ものを含めると春先まで出回る

みかんは冬の果物というイメージが強いですが、実は出回る期間がとても長い果物です。

温州みかんは収穫時期によって、極早生(ごくわせ)・早生(わせ)・中生(なかて)・晩生(おくて)に分かれます。

農林水産省の資料では、みかんの収穫時期は9月〜12月とされています。

そのうえで店頭に並ぶ時期を整理すると、おおむね次のような流れになります。

  • 極早生(9月〜10月ごろ):皮に青みが残るうちに収穫される早い時期のみかんです。酸味がしっかりしていて薄皮もやわらかいものが多いとされますが、品種によって差があります
  • 早生(10月下旬〜11月ごろ):甘みと酸味のバランスがよくなる時期。いわゆる「みかんらしいみかん」が並びます
  • 中生(11月下旬〜12月ごろ):糖度が上がってくる時期で、お歳暮などの贈答にも選ばれます
  • 晩生(12月ごろ収穫→年明け以降):甘みも酸味も濃く、薄皮はやや厚めです。12月ごろに収穫したものを貯蔵庫でじっくり熟成させ、「蔵出しみかん」として1月から3月ごろに出荷する産地もあります(和歌山県の下津蔵出しみかんなど)

収穫や出荷の時期は産地や年によって前後しますが、収穫は9〜12月ごろ、貯蔵ものまで含めれば春先まで楽しめるのがみかんの強みですね。

「今のうちに食べておかなきゃ」と急ぐ必要はまったくないので、その気持ちだけでも食べ過ぎは減らせますよ。

長持ちさせる保存のコツ

箱買いしたみかんを傷ませずに保存するポイントは、風通しと重みの分散です。

置き場所は直射日光の当たらない、風通しのよい涼しいところが向いています。

農林水産省によると、みかんの保存期間は2〜3週間で、常温保存といわれるものの8〜10℃の場所がベストとされています。

残暑で室内がそれより暑いあいだは、冷蔵庫の野菜室に入れておくという方法もあります。

気温が下がって涼しくなってきたら、暖房のない玄関や廊下でも常温で置けるようになります。

具体的な方法をまとめておきます。

  • 暑い時期は冷蔵庫の野菜室へ:ポリ袋や紙袋に入れて乾燥を防ぎます
  • 涼しくなったらヘタを下にして常温保存:いちばん丈夫なヘタの側を下にすると、重みによるダメージを受けにくくなります
  • できるだけ重ねずに並べる:農林水産省は、湿気のある場所を避けてメッシュのカゴなどに重ねずに置くことをすすめています。段ボールのまま置く場合は、底に新聞紙(なければチラシやキッチンペーパーでも代用できます)を敷き、時々上下を入れ替えると下のみかんが傷みにくくなります
  • 傷んだものは早めに取り除く:ひとつ傷むとまわりにも移りやすいので、見つけたら取り出します

食べきれない分は冷凍しておくと、余らせて食べ過ぎるのを防げます。

いちばん手軽なのは皮つきのまま丸ごと冷凍する方法です。

保存袋に入れて凍らせておき、食べるときに流水に少し当てると皮がむきやすくなります。

すぐ食べたい分だけは、皮をむいて房に分けてから冷凍しても構いません。

どちらも半解凍にするとシャーベットのような食感になり、暑い時期のおやつにもぴったりです。

農林水産省の資料では冷凍みかんは1〜2か月保存できるとされていますが、家庭の冷凍庫は開け閉めが多いので、1か月ほどを目安に食べきると安心です。

そして食べ過ぎ対策としていちばん効くのが、箱ごとリビングに置かないという工夫です。

箱は玄関や廊下(暑い時期は冷蔵庫)に置いておいて、その日に食べるぶんだけカゴに移すようにすると、量が自然に決まります。

お子さんにも「カゴの中がその日の分」と伝えておけば、声をかけ続けなくてすみますよ。

まとめ

みかんの食べ過ぎについて、大切なポイントを振り返っておきますね。

  • 起こりやすい変化:手のひらや足の裏が黄色くなる柑皮症、お腹のゆるさ、量が重なったときのエネルギー
  • 1個の重さの前提:皮つきでSが約80g、Mが約120g、Lが約150g、2Lが約180g。可食部は皮つきの約8割です
  • 大人の目安:公的な上限はなく、示されているのは「果物200g=みかんなら2個程度」。上限ではないので、大きさやほかの果物に合わせて調整します
  • 子どもの目安:3〜5歳は東京都の幼児向けガイドで果物1〜2つ(SV)=みかん1〜2個ほど。6〜11歳は約200g。1〜2歳は「何個」という公的な目安がなく少なめから
  • 柑皮症:カロテノイド色素が皮膚にたまって起こる状態。白目は黄色くならない点が黄疸との違いで、色素の多い食品を控えると1〜3か月ほどで戻るとされています。ただし他の体調変化を伴う場合や、控えても改善しない場合は医療機関へ
  • 食べ過ぎたとき:数日みかんを休み、水分を少しずつ。強い症状や白目の黄色みがあるときは医療機関へ
  • 旬と保存:収穫は9〜12月ごろ。貯蔵された蔵出しみかんも含めると春先まで出回ります。ヘタを下にして8〜10℃くらいの涼しい場所へ(残暑の時期は野菜室も)、箱はリビングに置かない

結局のところ、みかんは大人は1日2個程度を基本に、ほかの果物を食べる日は少なめにするという付き合い方がいちばん無理がありません。

手が黄色くなっても白目が白いままなら、まずは色素の多い食品を控えて、ゆっくり様子を見てあげてくださいね。控えても改善しない場合や、他の体調変化があるときは、無理せず医療機関に相談してください。

秋から春まで長く続くみかんの季節を、家族みんなで気持ちよく楽しめますように。

※この記事は文部科学省「日本食品標準成分表」等の公的情報をもとに、一般的な食生活の参考としてまとめたものです。医療・栄養指導を目的としたものではありません。食事制限を受けている方、妊娠中・授乳中の方、乳幼児の食事については医師や管理栄養士にご相談ください。

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