夏休みの自由研究、実験や調べ物はもう終わったのに、レポートになると急に手が止まってしまう。

そんなお子さんの姿を見て、どう声をかけたらいいか困っていませんか。

小学生のころは模造紙に大きく書いて写真を貼れば形になったのに、中学生になると「レポート」という言葉だけが渡されて、書き方は教えてもらえないことも多いんですよね。

しかも困るのが「何枚書けばいいの?」という質問です。

構成の説明はよく見かけても、「結局何枚書けばいいのか」というボリュームの目安までは、なかなか教えてもらえないんですよね。

そこでこの記事では、提出まで時間がない中学生とそれを手伝うおうちの方に向けて、

  • 中学生のレポートに入れる8つの項目:まず全体の型を決めてしまう
  • A4レポート用紙は何枚必要か:ページ配分の目安を表で確認
  • 項目ごとの書き方と例文:ひとつの研究例で最初から最後まで通して紹介
  • 考察の書き方:実験・観察・調べ学習の3タイプ別に例文つき
  • 1日で書き上げる順番:時間がないときに速く仕上がる書く順序

この5つをまとめてお伝えします。

読みながらそのまま書き進められるように、例文は「水の温度と食塩の溶ける量の関係」というひとつの研究例で最初から最後まで通しました。

「あと数日で提出なのに、白紙のまま固まっている」というご家庭は、ぜひ最後まで読んでくださいね。

自由研究レポートの基本構成【中学生は8項目でまとめる】

この記事では、中学生の自由研究レポートを書きやすいように8つの項目に分けてお伝えします。

白紙から考えようとするから止まるのであって、先に見出しだけ8個書いてしまえば、あとはそれぞれの箱を埋める作業に変わります。

この8項目は公式に決まった型ではなく、理科の実験レポートでよく使われる流れを、この記事なりに整理したものです。

学校の課題プリントに項目の指定があれば、そちらの並びを優先してください(項目が5つなど少ない形式なら、複数の項目をまとめて書けば大丈夫です)。

まずは全体像をつかんで、どの箱にどの情報を入れるのかを決めてしまいましょう。

レポートに入れる8つの項目

順番に並べると、次のようになります。

この並び順そのものが「読む人にわかりやすい順番」なので、基本的には入れ替えずに使うのがおすすめです。

  1. タイトル(研究題目):何を調べたのかが一目でわかる題名
  2. 研究の動機・きっかけ:なぜこれをやろうと思ったのか
  3. 目的と仮説(予想):何を明らかにしたいか+どうなると思ったか
  4. 準備したもの:使った道具・材料を数量つきで
  5. 研究の方法:他の人が同じことを再現できる手順
  6. 結果:見たまま・測ったままの事実(表やグラフ)
  7. 考察:結果から考えたこと・仮説との比較
  8. 感想と参考文献:やってみて思ったこと+使った本やサイト

この8項目のうち、先生が特によく見ているのが③の仮説と⑦の考察だと言われます。

ただし何をどう評価するかは先生や学校によって扱いが異なるので、課題プリントに評価の観点が書かれていれば、そちらを優先してくださいね。

中学生の自由研究レポート8項目の構成(タイトル・動機・目的と仮説・準備・方法・結果・考察・感想と参考文献)

小学生のまとめ方とは何が違うのか

同じ自由研究でも、中学生になると求められるものが変わります。

小学生のときは模造紙や画用紙に大きな字と写真でまとめる「見せる」形式で提出することも多いですが、中学生になると、文章で筋道を説明するレポート形式が指定されることが増えてきます。

変わるポイントは、大きく3つあります。

  • 文体が「である調」になる:理科のレポートは常体で書くのが一般的(「〜だった」「〜と考えられる」)
  • 仮説→検証→考察の流れが重視される:やったことの報告だけでなく、予想と結果を突き合わせた思考が求められる
  • 参考文献を書く:どこから得た情報かを示すことが、レポートとしての最低限のルールになる

特に戸惑いやすいのが文体です。

「〜でした」「〜だと思います」で書き進めてしまってから全部直す羽目になるので、最初の1行を書く前に「である調で書く」と決めてしまいましょう。

ただ、学校によっては「ですます調でよい」と指示されることもあります。

課題プリントに文体の指定があれば、そちらに従ってください。

また、同じ中学生でも学年によって目指すラインは少し変わります。

ここからはこの記事での目安ですが、中1は8項目を埋めきれば十分、中2は仮説と考察のつながりをていねいに、中3は「今後の課題」まで書けると一歩抜けた印象になります。

評価の扱いは学校や先生によって違うので、あくまで目安として考えてくださいね。

なお、小学生のお子さんのまとめ方を探している方は、小学生の自由研究レポートまとめ方の記事のほうが学年に合っています。

自由研究のレポート用紙は何枚必要?枚数とページ配分の目安

「結局、何枚書けば足りるの?」というのが、この時期いちばん多い疑問ではないでしょうか。

結論から言うと、この記事ではA4のレポート用紙で表紙を含めて5〜7枚を、書きやすいページ配分の一例として提案します

全国共通で「何枚が正解」と決まっているわけではなく、3枚でも内容がきちんと伝わっていれば問題ありません。ただ、あまり薄いと内容が伝わりにくく、10枚を超えると今度は中身が散らかりがちになるので、目安として考えるとちょうどよい分量です。

学校や先生から枚数・用紙の指定が出ている場合は、そちらが最優先になります。

ここでは枚数の考え方と、ページごとの配分をお伝えしますね。

A4レポート用紙なら5〜7枚が一つの目安

枚数を考えるときに参考になる数字がひとつあります。

公益財団法人 理数教育研究所が主催する「算数・数学の自由研究」作品コンクールの応募要項では、中学校の部の作品はA4判(縦)の用紙(片面)で10枚以内とされています(※2026年8月時点の応募要項)。

算数・数学の分野のコンクールですが、レポートの分量の相場感として参考になります。

コンクールによって規定はさまざま(理科系では枚数ではなく字数で指定する例もあります)ですが、全国規模のコンクールの上限が10枚というのは、宿題を大作にしなくていい安心材料になりますよね。

そのうえで、中身がきちんと伝わる分量として5〜7枚あたりに落ち着けると考えると、目安が立てやすくなります。

ひとつ注意点があって、このコンクール自体は表紙をつけず、1ページ目の上部にタイトルと名前を書く形式です。

学校の宿題では表紙をつける形が多いので、この記事では表紙込みの枚数で考えますが、コンクールに出す場合は要項の形式に従ってくださいね。

ページ配分にすると、次のようなイメージです。

項目 分量の目安
表紙(タイトル・学年・組・氏名) 1枚
動機・きっかけ/目的と仮説 0.5〜1枚
準備したもの/研究の方法 1枚
結果(表・グラフ・写真) 1〜1.5枚
考察 1枚
感想/参考文献 0.5枚

合計するとおよそ5〜6枚で、写真やグラフのページを増やせば7枚前後になります。

この表を見ると、いちばん厚くなるのが結果と考察だとわかります。

逆に言えば、動機や感想を長々と書いて枚数を稼ぐ形になっていたら、バランスを直したほうがいいサインです。

枚数が足りないときは、文章を水増しするのではなく、結果の表を増やす・グラフを追加する・写真に説明文をつけるという方向で埋めていきましょう。

グラフを1つ入れるだけで半ページ近く埋まりますし、内容も濃く見えます。

反対にページが余ってしまうなら、無理に引き伸ばさず余白を広めにとって読みやすく整えるほうが印象はよくなります。

ちなみに、A4のレポート用紙1枚に手書きで入る文字数は、行の幅や字の大きさによって変わりますが、目安として1,000字前後で考えるとイメージしやすいです。

400字詰めの原稿用紙に置き換えると、レポート全体(5〜7枚分)でおよそ13〜18枚分になる計算です。

パソコンで作る場合も公式に決まった文字サイズはありませんが、文字サイズ10.5〜11pt・ふつうの行間で、図や表を入れれば5〜7枚くらいのボリュームになります。文字を大きくして枚数を稼ぐのは避けましょう。

提出前に確認したい学校のルール

枚数の目安がわかっても、そもそも用紙の種類が指定されていることがあります。

書き始めてから「レポート用紙じゃなくてノートだった」と気づくと、丸ごとやり直しになってしまいます。

書き出す前に、課題プリントや学校からのお便りで次の点を確認しておくと安心です。

  • 用紙の指定:A4レポート用紙か、原稿用紙か、指定のノートか、模造紙・画用紙か
  • 枚数・字数の指定:「◯枚以上」「◯枚以内」と書かれていないか
  • 手書きかパソコンか:パソコン可の場合も、印刷して提出するのか、データ提出なのか
  • 表紙の要不要:表紙をつけるか、1枚目の上に題名と氏名を書く形か
  • 綴じ方:ホチキス留めか、クリアファイルか、指定のとじひもか
  • 提出物の範囲:レポートだけか、実験に使った試料や作品も一緒に出すのか

もし模造紙や画用紙の指定だった場合は、「読ませる」レポートより「見せる」まとめ方が中心になるので、先ほど紹介した小学生向けまとめ方の記事の考え方が近くなります。

意外と見落としがちなのが、パソコンで作った場合の扱いです。

先ほどのコンクールの応募要項でも、パソコンで制作した場合はプリントアウトして送るように書かれていました。

学校の宿題でも「手書きのこと」と決められている場合があるので、パソコンで書き始める前に必ず確認してくださいね。

数日かけて仕上げたあとに手書きで書き直すのは、この時期いちばん避けたい事態です。

また、先ほどの理数教育研究所のコンクールでは、生成AIなどで作成した作品をそのまま自分の作品として応募することはできない、と応募要項に明記されています。

これはあくまでコンクールの規定ですが、学校の宿題でも生成AIの利用ルールを定めているところが増えています。使ってよい範囲は学校や自治体によって異なるので、書き始める前に先生や学校からの案内を確認しておくと安心です。

各項目の書き方と例文

ここからは8項目のうち考察以外の7項目について、書き方のコツと例文を紹介していきます(考察は次の章でじっくり扱いますね)。

例文はバラバラのテーマだとつながりが見えにくいので、「水の温度と食塩の溶ける量の関係」という研究例でひととおり通します。

理科の定番で、家にあるもので進められる題材です。

ご自身のテーマに置き換えながら、言い回しの型だけ真似してもらえれば大丈夫ですよ。

なお、お湯を扱う実験は火傷の危険があるので、加熱や熱湯を移す作業は必ず大人と一緒に行ってください。

また、ここから登場する実験の数値は、書き方を示すために作成した架空のデータです(ただし、あとで出てくる「資料で調べた溶解度の数値」は、実際に教科書などで使われている値です)。実際に取り組むときは、ご自身で測った数値に置き換えてくださいね。

タイトル(研究題目)の付け方

タイトルは「何と何の関係を調べたのか」がわかる形にするのがコツです。

「食塩の実験」のようにぼんやりした題名だと、読む人は中身を読むまで何をしたのかわかりません。

次の3点を意識すると、それらしい題名になります。

  • 変えたものと調べたものを入れる:「〜と〜の関係」の形にすると自然にまとまる
  • 15〜25字くらいに収める:長すぎると表紙で折り返して読みにくくなる
  • サブタイトルで補う:入りきらない条件は「〜を通して」などの副題に逃がす

実際に書くと、こんな形です。

【よくない例】食塩の実験

【良い例】水の温度と食塩の溶ける量の関係

【副題をつけた例】水の温度と食塩の溶ける量の関係 ―水温を20℃・40℃・60℃に変えて―

迷ったら、自分の研究を一文で説明してみて、その中の名詞をつなぐと題名になります。

「水の温度を変えて、食塩がどれだけ溶けるか調べた」なら、そのまま「水の温度と食塩の溶ける量の関係」です。

タイトルが決まったら、表紙のレイアウトも一緒に決めてしまいましょう。

【表紙の書き方の目安】

用紙の上から3分の1あたりに、題名を大きめの字で書く。

副題があれば、題名のすぐ下にひとまわり小さく書く。

右下に「◯年◯組◯番 氏名」、指定があれば提出日や学校名も書く。

表紙をつけない指定なら、1枚目のいちばん上に題名と氏名を書いてから本文を始める。

動機・きっかけの書き方

動機は「なぜこれを調べようと思ったのか」を書く場所です。

ここで大切なのは、かっこいい理由を作らないことです。

日常の中のちょっとした疑問から書き出すほうが、読む人には自然に伝わります。

書きやすい型は「日常の場面 → 気づいた疑問 → だから調べようと思った」の3ステップです。

夏に麦茶を作るとき、砂糖は温かい湯にはよく溶けるのに、冷たい水にはなかなか溶けないことに気づいた。

それなら塩も同じで、湯のほうがたくさん溶けるのではないかと思った。

実際にどれくらい差が出るのかを自分の手で確かめたくなり、この研究を行うことにした。

分量は3〜5文程度で十分です。

長く書こうとして家族の話や旅行の話まで広げると、かえって研究とのつながりがぼやけてしまいます。

目的と仮説(予想)の書き方

目的は「この研究で何を明らかにしたいか」、仮説は「やる前にどうなると思っていたか」です。

この2つはセットで書くと、あとの考察がぐっと書きやすくなります。

特に仮説は、正しいかどうかより理由がついているかが大事です。

「〜だから、〜になると予想した」の形にしましょう。

【目的】水の温度によって、100gの水に溶ける食塩の量がどのように変わるかを調べる。

【仮説】温度が高いほど物質はよく溶けるという話を聞いたことがあるので、水温が高くなるほど食塩も多く溶けると予想した。

ここで一つ、大事なことをお伝えしておきます。

仮説は外れてもまったく問題ありません。

むしろ予想と違う結果が出たほうが、考察は書きやすくなります

実験が失敗した、思ったような結果にならなかったというお子さんこそ、この記事の後半の考察パートが役に立ちますよ。

準備したものと研究の方法の書き方

この2項目は「他の人が読んで同じことを再現できるか」が基準になります。

準備したものは道具名だけでなく、数量やサイズまで書きましょう。

方法は箇条書きの番号つきにすると、読みやすさも枚数の見た目も整います。

書くときのポイントは次の3つです。

  • 数字を必ず入れる:「水」ではなく「水100g」、「少し」ではなく「5分間」
  • そろえた条件を書く:温度以外は同じにしたことを1文で明記する
  • 回数を書く:同じ測定を3回行ったなら、その回数を書くと信頼性が上がる

例にすると、こんな書き方になります。

【準備したもの】食塩500g、キッチンスケール(0.1g単位)、温度計、ビーカー(200mL)3個、ガラス棒、計量カップ、電気ケトル、湯せん用の大きめのボウル、記録用ノート

【方法】

1 ビーカーに水100gをはかり取る。

2 水の温度を20℃、40℃、60℃の3通りに調整する(40℃と60℃は、お湯を張ったボウルにビーカーをつけて温度を保つ)。

3 食塩を5gずつ加えてよくかき混ぜ、溶けにくくなってきたら1g→0.5gずつに減らして、そのつどガラス棒で1分ほどかき混ぜる。

4 溶け残りが出るまで加え、溶けきった直前までの合計量を記録する。

5 1〜4を各温度で3回ずつ行い、平均を出す。

※水の量・かき混ぜる時間・食塩を加える量は、すべての温度で同じにそろえた。

写真があるなら、この項目に貼ると効果的です。

道具を並べた写真1枚と、実験中の様子1枚があれば十分で、写真には「図1 使用した器具」のように番号と説明をつけておきましょう。

スマホで撮った写真は、自宅にプリンタがなくてもコンビニのマルチコピー機で1枚数十円から印刷できます。

文章と一緒に貼るとL判1枚でもけっこう場所を取るので、複数枚載せたいときは1枚の紙に2〜4枚を割り付けて印刷すると収まりがいいですよ。

結果の書き方

結果に書くのは、見たまま・測ったままの事実だけです。

ここに「思ったより差が小さくて驚いた」のような感想を混ぜてしまうのが、いちばん多い失敗です。

数値がある研究なら、表とグラフの両方を入れるのが基本形になります。

表で正確な数字を示し、グラフで傾向を見せる、という役割分担です。

水100gに溶けた食塩の量は、20℃で33.8g、40℃で34.7g、60℃で35.3gであった(3回の平均)。

水温が高いほど溶けた量はわずかに増え、60℃と20℃の差は1.5gだった。

3回の測定値のばらつきは、どの温度でも0.5g以内であった。

表にするときは、1回ごとの値と平均を並べると「3回測った」ことが一目で伝わります。

水の温度 1回目 2回目 3回目 平均
20℃ 33.5g 34.0g 34.0g 33.8g
40℃ 34.5g 34.5g 35.0g 34.7g
60℃ 35.0g 35.5g 35.5g 35.3g

この表をそのまま自分の数値に置き換えれば、結果の表は完成です。

グラフを作るときは、縦軸と横軸に「何を」「どの単位で」示しているかを必ず書き添えてください。

軸の説明がないグラフは、何を表しているのか読む人に伝わらず、もったいない失敗の定番です。

この例なら、横軸が「水の温度(℃)」、縦軸が「溶けた食塩の量(g)」になります。

グラフの種類は、温度や日数のように連続して変わるものを追うなら折れ線グラフ、種類ごとの量をくらべるなら棒グラフが基本です(この食塩の例なら折れ線です)。

手書きの場合は方眼タイプのレポート用紙を使うか、方眼紙に定規で描いて切り貼りすると、目盛りがそろってきれいに仕上がります。

パソコンで作る場合は、表計算ソフトのグラフを印刷して貼ってもかまいません(貼り付けOKかどうかは学校の指定を確認してくださいね)。

貼ったグラフにも、写真と同じように「図2 水温と溶けた食塩の量」のような番号と説明をつけましょう。

数値の出ない観察系の研究なら、日付・時刻と観察したことを表にまとめると、同じように整理できますよ。

感想と参考文献の書き方

感想は考察とは別物で、「やってみてどう感じたか」を書く場所です。

「今後は〜を調べたい」という研究の続きの話は考察の最後に、「楽しかった・難しかった」という気持ちの話は感想に、と分けると迷いません。

考察に感想が混ざるのを防ぐためにも、この欄をきちんと用意しておくといいですね。

感想の例文はこんな形です。

【感想の例】

今回の研究で、思っていたより食塩は温度の影響を受けないことがわかり、意外だった。

実験中はビーカーの水温がすぐ下がってしまい、温度を一定に保つことの難しさを実感した。

予想が外れたのは悔しかったが、資料で理由を調べる過程がいちばん面白かった。

感想は主観でよいので、素直に感じたことを2〜3文書けば十分です。

そして最後に置くのが参考文献です。

本やサイトを見て調べた部分があるなら、必ず書きましょう。

学校から指定がなければ、次の形で書くのが一般的です。

  • 本の場合:著者名『書名』出版社、発行年、参照したページ
  • Webサイトの場合:サイト名(運営者)「ページタイトル」URL、閲覧日
  • 教科書の場合:出版社名『◯年 理科』、該当ページ

実際に並べると、次のような形になります。

【参考文献】

1 ◯◯◯◯『中学理科の化学がわかる本』◯◯出版、2023年、pp.45-48

2 ◯◯◯◯協会「食塩の溶解度について」https://www.◯◯◯.or.jp/◯◯◯ (閲覧日:2026年8月◯日)

閲覧日には、自分がそのページを実際に見た日を書きます。

参考文献を書くのは面倒に感じるかもしれませんが、ここがあるだけでレポートの信頼度が変わります

むしろ「どこも参考にしていません」というレポートのほうが、読む先生には不自然に映ることもあるんです。

考察の書き方【研究タイプ別の例文つき】

ここが自由研究レポートの山場です。

考察でつまずく理由のほとんどは、「結果」と「考察」の区別がついていないことにあります。

結果の欄に考えたことを書いてしまい、考察の欄に書くことがなくなって固まる、というパターンですね。

まずこの2つをはっきり分けてから、研究のタイプ別に例文を見ていきましょう。

実験系だけでなく、観察系・調べ学習系の例文も用意しました。

「結果」と「考察」の違い

ひとことで言えば、結果は事実、考察は事実から考えたことです。

結果は誰が書いても同じになりますが、考察は書いた人によって変わります。

そして先生が読みたいのは、後者のほうです。

違いを整理すると、次のようになります。

観点 結果 考察
書く内容 見たまま・測ったままの事実 その事実から考えたこと
具体例 数値、変化の様子、観察記録 理由の推測、仮説との比較、次の課題
語尾の例 〜であった、〜が見られた 〜と考えられる、〜ではないだろうか
人による差 誰が書いても同じになる 書いた人の考えが出る

迷ったときは、その文を「本当にそう見えた? それとも自分がそう思った?」と自問してみてください。

見えたことなら結果、思ったことなら考察に入ります。

タイプ別の考察例文

考察には、研究のタイプごとに書きやすい型があります。

実験系は「仮説との比較+原因の推測+誤差の検討」、観察系は「変化の傾向+関係しそうな条件」、調べ学習系は「資料の比較+わかったこと+限界」が軸になります。

それぞれ例文を見ていきましょう(観察や調べ学習の数値も、書き方を示すための架空のデータです)。

まずは実験系です。

先ほどの食塩の研究の続きとして書くと、こうなります。

【実験系の考察例】

仮説では、水温が高くなるほど食塩の溶ける量も大きく増えると予想した。

しかし結果を見ると、20℃から60℃まで40℃も上げたのに、溶けた量の増加は1.5gにとどまった。

資料で調べたところ、食塩(塩化ナトリウム)は水100gに対して20℃で約35.8g、60℃で約37.1g溶けるとされており、温度による変化がもともと小さい物質だとわかった。

このことから、「温度を上げれば何でもよく溶ける」というのは物質によって当てはまらない場合があると考えられる。

また、測定値が資料の数値より全体に低かった原因としては、かき混ぜる時間が1分では足りず溶けきる前に溶け残りと判断したこと、実験中に水温が下がったことなどが考えられる。

今後は、温度によって溶ける量が大きく変わるとされるミョウバンと比べることで、物質による違いをよりはっきりさせたい。

この例文で注目してほしいのは、仮説が外れているのに考察が充実している点です。

外れたからこそ「なぜ外れたのか」を書く余地が生まれ、資料と自分のデータを比べる展開にもつながっています。

予想と違う結果が出たお子さんは、むしろラッキーだと思ってくださいね。

次に観察系です。

植物や生き物、空や天気を継続的に記録したタイプの研究がこれにあたります。

【観察系の考察例】

10日間の記録から、アサガオの開花時刻は日を追うごとに少しずつ早くなる傾向が見られた。

同じ期間の日の入りの時刻を調べると、こちらも少しずつ早くなっていた。

このことから、開花の時刻は朝の明るさではなく、前日の日没からどれだけ暗い時間が続いたかに関係しているのではないかと考えた。

ただし、10日間という期間では気温の変化も同時に起きているため、暗い時間の長さだけが原因だと言いきることはできない。

夜間に照明を当てた鉢と当てない鉢を比べれば、どちらの条件が効いているのかを確かめられると思われる。

観察系のコツは、「傾向」を言葉にすることです。

「増えた」「早くなった」「色が濃くなった」など、日ごとの記録を並べただけでは見えない全体の動きを、一文で言い切ってから理由を考えます。

そして「他の条件も同時に変わっていた」という限界に触れると、考察がぐっと中学生らしくなりますよ。

最後に調べ学習系です。

実験をしていない研究でも、考察はきちんと書けます。

【調べ学習系の考察例】

気象庁の統計から自分の住む市の8月の平均気温を調べたところ、1990年代と2020年代を比べて上がっていることがわかった。

一方で、同じ期間の真夏日の日数は年による差が大きく、平均気温ほどきれいに増えてはいなかった。

このことから、暑さの変化を語るには平均気温だけを見ればよいわけではなく、複数の指標を合わせて見る必要があると考えられる。

なお、調べる過程で複数のサイトに異なる数値が載っていたが、観測地点や集計期間が違うことが原因だとわかった。

今回は観測地点を一つに固定した公的な統計を使ったが、市内でも場所による差があるはずなので、学校と自宅で同時に気温を測って比べてみたい。

調べ学習系で評価されやすいのは、資料をそのまま信じずに比べた形跡です。

「複数の資料を突き合わせた」「数値が違ったので理由を調べた」という一文があるだけで、写しただけのレポートとは印象が大きく変わります。

そのまま使える書き出しフレーズ集

考察は、書き出しの1行が出てこないだけで止まってしまうものです。

そこで、そのまま使える型を集めました。

自分の研究の言葉を当てはめれば、1文目が埋まります。

  • 「この結果から、〜と考えられる。」:もっとも基本の型。まず1回は使う
  • 「仮説では〜と予想したが、実際には〜だった。」:予想が外れたときの定番
  • 「AとBを比べると、〜という違いが見られた。」:条件を変えて比べた研究に
  • 「〜が原因ではないかと考えた。理由は〜だからである。」:理由まで書ける型
  • 「誤差の原因としては、〜が考えられる。」:数値がそろわなかったときに
  • 「今回の研究ではわからなかったが、〜を調べればはっきりすると思われる。」:次の課題を示す締め

この6つを上から順につないでいくだけでも、考察はひとまとまりの文章になります。

並べてみて話がつながらないところだけ削れば、それらしい形に整いますよ。

逆に避けたいのは「楽しかった」「大変だった」という書き方です。

それは感想欄に書く内容なので、考察には入れないようにしましょう。

提出前のチェックリスト【よくある失敗を防ぐ】

書き上げたら、提出前にひととおり確認をしておきましょう。

レポートは中身が良くても、名前の書き忘れやページ番号の抜けで印象を損ねてしまうことがあります。

ここで紹介するのは提出前の5分で防げるものばかりです。

おうちの方の関わり方のコツも、この章でお伝えしますね。

よくある失敗と提出前チェック

まず知っておいてほしいのが、ネットの文章の丸写しは、読む人に気づかれることがあるということです。

急に文体が変わったり、授業で習っていない用語が出てきたりすると、不自然さから気づかれる可能性があります。

調べた内容を使うこと自体は問題ないので、自分の言葉に置き換えて、参考文献として出どころを書けば大丈夫です。

そのうえで、提出前に確認したい項目をまとめました。

  • 表紙に学年・組・氏名があるか:意外といちばん忘れやすい
  • 結果に感想が混ざっていないか:「驚いた」「思ったより」は考察か感想へ
  • 考察が結果の繰り返しになっていないか:数値を言い直しただけになっていないか
  • グラフの軸に項目名と単位があるか:軸の説明がないグラフは伝わらない
  • 文体が統一されているか:である調とですます調が混ざっていないか
  • 参考文献が書いてあるか:本もサイトも、見たものは全部書く
  • ページ番号を振ったか:バラけたときに順番がわかるように
  • 綴じ方が指定どおりか:ホチキスの位置まで指定される場合がある

もう一つ、意外と効くのが音読です。

声に出して読むと、主語と述語がねじれている文や、同じ言葉の繰り返しがすぐ見つかります。

お子さんが読み上げて、おうちの方が聞き役になるだけでも、かなり直せるところが出てきますよ。

そして、おうちの方へのお願いがひとつあります。

ネットの丸写しと同じで、おうちの方が代わりに書いた文章も、読む人に気づかれることがあります

親の出番は書き役ではなく、音読の聞き役・時間管理・写真の印刷など、手を動かす作業の担当がちょうどいいバランスです。

声をかけるなら「どこで止まってる?」と、止まっている項目を一緒に特定してあげるだけでも、ぐっと前に進みますよ。

時間がない!1日で書き上げるときの順番

「提出まであと1日しかない」というときのための、最短で仕上げる書き方です。

先にお伝えしておくと、この方法は1枚ずつバラで使えるレポート用紙が前提です。

用紙は綴じずに置いたまま、書けるページから書いて、最後に順番どおりに並べてとじます。

ノートや原稿用紙が指定されている場合は、いきなり清書せず、いらない紙に下書きしてから1ページ目から順に清書してくださいね。

そのうえで、コツはレポートを頭から順番に書こうとしないことです。

動機から書き始めると、いちばん考える必要がある部分で止まってしまいます。

おすすめは、すでに手元にある情報が多い項目から書くという順番です。

具体的には、次の流れで進めます。

  1. 結果を表とグラフにする:データはもう手元にあるので、いちばん速く形になる
  2. 考察を書く:結果を見ながらフレーズ集を当てはめていく
  3. 方法と準備したものを書く:やったことを思い出して箇条書きにするだけ
  4. 目的と仮説を書く:始める前に何を思っていたかを正直に書く
  5. 動機・きっかけを書く:全体が見えたあとのほうが書きやすい
  6. 感想と参考文献を書く:使った本やサイトを開き直して記録する
  7. タイトルを決めて表紙を作る:中身が固まってからのほうが的確な題名になる

この順番なら、いちばん時間のかかる考察に頭が元気なうちに取りかかれます。

目安の時間としては、結果の整理に40分、考察に60分、方法と準備に30分、残りの項目と表紙に40分といったところでしょうか。

下書きまでで3時間ほど、そこから清書に1時間、グラフを手書きするならさらに30分ほど見ておくと安心です。

半日確保できれば、5〜7枚のレポートは形になります。

ここで一つだけ注意があります。

結果を先に書くからといって、結果に合わせて仮説を書き換えてはいけません

都合よく当たった仮説より、外れた仮説を正直に書いて考察でしっかり検討したレポートのほうが、内容としては読み応えが出ます。

そもそも研究のテーマ選びからまだ決まっていないという場合は、1日でできる自由研究のテーマから選ぶと、今日中に実験まで終わらせられますよ。

まとめ

中学生の自由研究レポートの書き方について、構成から枚数、例文までお伝えしてきました。

最後に要点を振り返っておきますね。

  • 構成は8項目:タイトル・動機・目的と仮説・準備・方法・結果・考察・感想と参考文献
  • 枚数はA4で5〜7枚が目安:ただし学校や先生の指定があればそちらが最優先
  • 書き出す前に用紙と提出形式を確認:手書き指定かどうかは特に要チェック
  • 結果は事実、考察は考えたこと:この2つを混ぜないだけで完成度が変わる
  • 仮説は外れてかまわない:外れた理由を書けるほうが考察は充実する
  • 時間がないときは結果から書く:手元にある情報が多い項目から埋めていく

レポートは、賢く見せようとするほど手が止まります。

やったことを順番どおりに、正直に書けば、それでちゃんと形になるものです。

特に考察は、うまく言い切ろうとせず「〜ではないかと考えた」で置いておいて構いません。

わからなかったことを「わからなかった」と書けるのも、研究の大事な結論のひとつですから。

なお、レポートの用紙そのものに困っている場合は、公益財団法人 理数教育研究所が中学校・高等学校用のレポート用紙と書き方の資料(PDF)を無料で公開しているので、印刷して使うのもいいですね。

算数・数学の自由研究向けの資料ですが、分量感や書き方の考え方は理科のレポートでも参考になりますよ。

夏休みの残りが少なくなってくると、レポートの重さも増してきますよね。

お子さんの手が止まっていたら、この記事の順番どおりに一緒に一つずつ埋めていってみてくださいね。

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